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夜が流れて

歴史に取材したマンガを描いていると
「こいつらなんでこんなことしてたんじゃ?」
って思うことがいくつもあります。

そういう時に
どういう解釈ができるかどうかが
素人としての楽しいところだと思っている。

だから
あんまり自分やどこかで勝手に作られた
変なイメージは捨ててしまったほうが楽しい

項羽と劉邦の物語には
名前も出生もろくに分からない下層の生まれの劉邦と
将軍の家系に生まれた名族の項羽の戦いというのが
大前提として横たわっているわけだけど

しかし劉邦という人物は
最終的な勝者なだけあって
この時代の人物としては破格な数のリアルな逸話が残されていて
庶民の出身にしてはその前半生をかなり細かく伺い知ることができるし

逆に項籍という人物は
最終的に敗者となったので仕方ないことだが
断片的かつ抽象的な逸話がいくつか残されているだけで
分からないことの方が多い。

劉邦の両親をつかまえて「まともな名前も分からない」というけど
項籍なんて父親の情報が1ミリも分からないんだぞテメェ!!
名族か!
この時代の人物で
家庭環境について劉邦ほど情報が残されている人なんて
他にいませんですわよ。

とまあ
こんなふうに
「劉邦=庶民の出身=まともな情報が残されていない」
「項羽=貴族の出身=確かな出生と恵まれた環境」
みたいに先入観をもってしまうのは
想像の余地を狭めるかもね、と

劉邦は確かに分からないことも多いけど
この時代の人物としては
一番情報量が多いといっても
過言ではない人物ではありませんか

項羽に関しては
年齢が分かっているから
「いよ!さすが名族!!年齢不詳の劉邦とは違うね~」
みたいに言われることもあるけど
それはたぶん彼が破格の若さで一生を駆け抜けていったから特筆されただけであって
劉邦に限らずこの時代の人物は出生年の分からない方が一般的なのです

こんなふうに
物語の「登場人物紹介」からして
色んな人の手垢にまみれているのだよ

各人の行動なんてのは
そりゃもう自己弁護と牽強付会と勝手な思い込みに塗りったくられて
イカリングかとおもったらオニオンリングでした
みたいな
みたいに
なっているんじゃないんでしょうか

いや、拙者が勉強不足なだけかもしれないでござるが

うん






ブリブリッ

長くなってまとまらなくなったので試合終了
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| 未分類 | 02:35 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

項梁が蜂起して、項羽が西楚覇王となったことから
「項梁は生前から後継者を項羽としていた。なぜなら項梁には子どもが居なかったから」みたいな説明があるけど

史記には、項梁の子どもや家族の有無は不明で、そもそも陳勝・呉広の乱で蜂起した群雄で家族関係が明記されてるケースが少ない上に、項梁→宋義→(クーデターで)項羽と権力が移行しているから、本当に項羽が項梁の後継者と思われていたのか不明なのを思い出した(長ぇよ)
項梁と項羽の関係も、考察してみると面白いかもしれませんね
項梁と独立した軍を率いてるから、最低でも一族で使える武将くらいには思われてたはずですけど

| | 2014/08/24 00:13 | URL |

Re: タイトルなし

コメント有難うございます。
仰るとおり、項梁が項羽を後継者として指名していたかどうかという点は、疑おうと思えばいくらでも疑う余地があると思います。
懐王や宋義との確執も、そもそも実際には項羽が確たる後継者の資格を有していなかったことが発端でしょうし。
我々は項羽が後に秦軍を壊滅させて天下を獲ることを知っているので、
どうしても懐王や宋義に対して反逆を起こした項羽の正当性を信頼してしまうわけですが、それもまた英雄・項羽の虚像を鵜呑みにしている部分は多分にあるのだと思います。

これも仰るとおりなのですが、この時代は著名な人物であっても、子供に関する記述が一切ないということも珍しくはありません。なので、項梁にも実子や項羽以外の有望な親族がいたかもしれませんね。
項羽が、項梁の有力な親族のうちの一人に過ぎなかったというのも十分考えられますし、
項梁が死んだ時点では項羽が一族の権力を握ることの方がイレギュラーだったかもしれません。

極端な妄想を働かせれば、項梁死後に項羽が項梁の実子を全員謀殺して一族を掌握した・・・というようなことも考えられるかもしれません。
もちろん、全く根拠の無い妄想ですし、項羽には一族を率先して優遇した逸話がいくつも残されていますので、あまり考えられることではありませんが・・・。

ただ、マンガではそういったたぐいの穿った描き方をしてみて、少しでも読者の方に面白いなと思って頂ければ嬉しいですね。
私はもっとらしいウソが大好きなので・・・。
絵も話もめちゃくちゃですので、せめてそういうところで色を出していければと思います。

| 十段 | 2014/08/24 01:12 | URL | ≫ EDIT















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