PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

「ゴールデンカムイ」面白いよ

前の記事で、Kindleで漫画を読んでるって書きましたけど、その中でめちゃくちゃ面白い漫画があったんですよ。

「ゴールデンカムイ」ってやつ。
話題作だから漫画好きの人なら知ってるかな。

舞台は明治時代の北海道。日露戦争の激戦を生き延びて「不死身」と呼ばれた主人公・杉元佐一は、偶然にも聞き出した「アイヌの隠し金塊」を手に入れるため、北海道の大地を奔走する。そこで出会ったアイヌの少女や、脱獄囚、軍人、猟師、果ては幕末の伝説的英雄まで…金塊を巡り、北海道に生きる者の様々な野望を巻き込んで繰り広げられる、開拓地サバイバルバトル。

…という感じのハナシです。
(全然関係ないが、僕は「あらすじ」を推敲するのが好きだ。文章力のミット打ちみたいで)

まず、何が良いかって、単純にハナシが面白いんですよ。
あと、個人的にはやはり歴史モノが好きだというのも大きいですね。

私もアマチュアながら歴史漫画描いてます。素人の落書きにしても酷い出来なのは重々承知していますが、それでも密かに自負してるところは「まだこういう歴史漫画の描き方してるヤツ、日本の漫画家にはいねえだろ!」って部分なんですよ。

…え?何言ってるんだって??
イヤ、分かってますよ過大評価なのは…
でも、ちょっとでもこういう自惚れられる部分がないと、あんな出来のマンガ、続けられないんですよ…

話を戻すと、今までも面白い歴史漫画は沢山読んできましたけど、どれも私が勝手に規定した「歴史漫画」の枠からは出てなかったんです。
しかし、「ゴールデンカムイ」はその枠の遥か上を悠々と飛翔していたんですね。
こんなこと言うとまた「貴様ごときが!」って思われるかもしれないですけど、最初にこの漫画を読んだ時には「やられた!」って思ってめちゃくちゃ悔しかったですね。

なんちゅうか、歴史漫画って、どうしても歴史の流れからは逃げられないじゃないですか。
そっから逃げようとしたら、もう完全に「歴史の舞台や人物をアイディアとして拝借しただけ」のストーリーものや、ギャグ漫画にするしかないと思ってたんです。

でも、「ゴールデンカムイ」は、歴史の流れにどっぷり浸かりながらも、それでいてその流れの激しさを全く感じさせないという、物凄いことをやっているんです。

これは作者の方の、「ストーリー漫画家」としての手腕と、「歴史漫画家」としての知識や取材力、そしてその素材を活かす力が非常に高いレベルで均整をとっているからだと思います。
そして何より、漫画家として最前面に押し出しているのが「歴史漫画を描こう」じゃなくて「面白い漫画を描こう」というスタンスだからなんだと思います。

「歴史」の部分を張り切り過ぎると、いつの間にか説教くさくなったり、作品が歴史の流れに流されているだけになったりします。
反対に「歴史」の部分を軽く扱い過ぎると、舞台背景やそこに生きる人物に、「歴史漫画」としての深みを与えることはできません。
繰り返しになりますが、「ゴールデンカムイ」の凄いところは、歴史の流れから自由で、さも明治時代ってなんすか?って姿勢でありながら、ちゃんと「歴史漫画」してるってとこですね。
本当に羨ましい。

あっしは、前にも言ったけどBBCドラマの「ROME」って作品が好きで、そこに登場する主人公のルキウス・ボレヌスとティトゥス・プッロが歴史の流れにどっぷり浸かりながらも自分たちの人生を闘っていくのをみて、こんなのを古代中国で出来たら面白そうだと思って、季布を主人公に選んでマンガを描き始めたんですが、やっぱり「歴史」の部分に引きずられて、マンガが不自由になることばかりでダメですね。(しかも知識がないからお堅い方向にも持っていけない)

「ゴールデンカムイ」はそんな不自由な拙者のカチコチの価値観をぶっ壊すとともに、「やってくれたな…!」と思わせてくれた作品なのです。
多分今からマンガを描き始めていたら、また影響を受けまくった全然違うのを描いてたんだろうなあ。


なんか、歴史についてしか書いてないけど、やっぱりこの漫画の大きな魅力の一つはアイヌ及び北海道ネタですよね。
これは、読んでみれば分かる。

あと、キャラも全員魅力的。
主人公は元兵士で、基本的な戦闘スキルが高く、何より生命力が強い。ただし北海道のことや狩猟に関して十分な知識はなく、そこを埋めるのが、ヒロインであるアイヌの少女。
しかし彼女もまだ少女なので、ベテラン猟師とのハンティングバウトでは分が悪く、そこで勝ち残るためには他の要素が必要になってくる。
あと、脱獄の名人である元囚人の男は、狩りも戦闘も不得手で軽率だが、主人公が捕まって監禁された時には頼みの綱となる。
その他にも、情報将校としてのキャリアを活かして野望達成を試みる疵顔の軍人や、剣術では右に出る者がいないであろう伝説の老剣豪…等々、とにかく個々人が魅力でありながら、配置も完璧に感じる。
素晴らしいマンガです。
スポンサーサイト

| 未分類 | 15:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://bokuhadokoheitta.blog.fc2.com/tb.php/123-48b73bf5

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT