中折れしても「YES!」だ!!!
アレハンドロ・ホドロフスキーの作品を初めて観たのは、とある名画座のオールナイトだった。
「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ」の所謂「三部作」が上演内容で、私はそれまでホドロフスキー監督のことも、作品のことも知らなかったが、ポスターで見る限り「エル・トポ」はシブい西部劇なのだろうと思い込んで(かなり致命的な勘違いであった)、暇に任せて夜の劇場に足を運んだのだった。
上映中は軽い拷問を受けているようなものだった。
どうしようもなく魅力のない作品なら、居眠りをして時が過ぎるのを待つこともできたが、やけに画面が眼と脳を捉えて離さない。
寝ることも出来ず、理解することも出来ず、楽しむことも出来ず、不満を感じることも出来ないまま朝を迎えた。
最後に(前二作に比べれば)ややキャッチーな「サンタ・サングレ」があったのが救いといえば救いだったが、「ホーリー・マウンテン」を観ているときは本当にヤバかった。
しかも劇場側の不手際なのか、「エル・トポ」の上映中にトラブルがあって、結構な時間上映中断になったりしたことも、私の神経を十二分にすり減らした。
そんなんで私はホドロフスキー映画を知ったのだが、感想といえば「世の中にはこんな映画を作る人もいるんだぁ」と思い知らされたぐらいで、特にファンになるわけでも、もう一度作品を見直そうとするわけでもなかった。
いや、もう二度と見ることはないだろうとすら思っていた・・・。
最近になって、ホドロフスキー監督が新作を出すと聞いた。
それと合わせて、同監督の未完の大作を追ったドキュメンタリー「ホドロフスキーのDUNE」が公開された。
新作「リアリティのダンス」には、前記のような理由もあって正直食指が動かなかったが、「DUNE」の方は予告を見て面白そうだと感じたので観てみることにした。
「DUNE」を観て驚いたのは、「エル・トポ」や「ホーリー・マウンテン」の狂ったオッサンはホドロフスキー監督本人だったこと。(そういうことも知らずに映画を見ていた)
私はホドロフスキー監督を、きっと偏屈で屁理屈の多い小難しい人なのだろうと勝手に思い込んでいた。
だが、このドキュメンタリーで雄弁に語る監督は、84歳という年齢を全く感じさせず、あふれる情熱と才能を抑えきれない男の中の男であり、稀代の大変人だった。
「ホドロフスキーのDUNE」は未完に終わった「DUNE」の顛末を綴った物語だが、本旨はホドロフスキー監督が自身の信念をしゃべり倒すところにあったと感じる。
私は馬鹿なので、作中でホドロフスキー監督が語っていた言葉を今では殆んど忘れてしまったが、「モノを造る」という行為に命と信念を懸けながらも、少年の欲望を追い求め続けた芸術家の清々しい言葉の一つ一つに、時に笑い、時に感動した。
そんな感傷が胸にまだ残るなか、ホドロフスキー監督の新作「リアリティのダンス」を観てみることにした。
やっぱり、あんまよく分かんなかった。
【追記】
ちなみに「リアリティのダンス」は「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」に比べると大分平易な作品でした。
むしろ、ちょっと牙が抜けたような感じすら有りましたが、ホドロフスキーの映画であったことは確かです。
渋谷のアップリンクだとモザイクなしで観れると聞き、そこで観ました。オペラ母ちゃんの放尿シーンがバッチリ見えました(うん)
最近の映画だと、「太秦ライムライト」を観ようと思っていて結局見逃してしまったのが後悔だったのですが、六本木で追加上映されることが分かってホッとしています。
最近観たので興味深かったのはやっぱり「アクト・オブ・キリング」でしょうか。
ちなみに昨日は「日本のいちばん長い日」でしたね。
(映画ネタでシメたぞ!)
「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ」の所謂「三部作」が上演内容で、私はそれまでホドロフスキー監督のことも、作品のことも知らなかったが、ポスターで見る限り「エル・トポ」はシブい西部劇なのだろうと思い込んで(かなり致命的な勘違いであった)、暇に任せて夜の劇場に足を運んだのだった。
上映中は軽い拷問を受けているようなものだった。
どうしようもなく魅力のない作品なら、居眠りをして時が過ぎるのを待つこともできたが、やけに画面が眼と脳を捉えて離さない。
寝ることも出来ず、理解することも出来ず、楽しむことも出来ず、不満を感じることも出来ないまま朝を迎えた。
最後に(前二作に比べれば)ややキャッチーな「サンタ・サングレ」があったのが救いといえば救いだったが、「ホーリー・マウンテン」を観ているときは本当にヤバかった。
しかも劇場側の不手際なのか、「エル・トポ」の上映中にトラブルがあって、結構な時間上映中断になったりしたことも、私の神経を十二分にすり減らした。
そんなんで私はホドロフスキー映画を知ったのだが、感想といえば「世の中にはこんな映画を作る人もいるんだぁ」と思い知らされたぐらいで、特にファンになるわけでも、もう一度作品を見直そうとするわけでもなかった。
いや、もう二度と見ることはないだろうとすら思っていた・・・。
最近になって、ホドロフスキー監督が新作を出すと聞いた。
それと合わせて、同監督の未完の大作を追ったドキュメンタリー「ホドロフスキーのDUNE」が公開された。
新作「リアリティのダンス」には、前記のような理由もあって正直食指が動かなかったが、「DUNE」の方は予告を見て面白そうだと感じたので観てみることにした。
「DUNE」を観て驚いたのは、「エル・トポ」や「ホーリー・マウンテン」の狂ったオッサンはホドロフスキー監督本人だったこと。(そういうことも知らずに映画を見ていた)
私はホドロフスキー監督を、きっと偏屈で屁理屈の多い小難しい人なのだろうと勝手に思い込んでいた。
だが、このドキュメンタリーで雄弁に語る監督は、84歳という年齢を全く感じさせず、あふれる情熱と才能を抑えきれない男の中の男であり、稀代の大変人だった。
「ホドロフスキーのDUNE」は未完に終わった「DUNE」の顛末を綴った物語だが、本旨はホドロフスキー監督が自身の信念をしゃべり倒すところにあったと感じる。
私は馬鹿なので、作中でホドロフスキー監督が語っていた言葉を今では殆んど忘れてしまったが、「モノを造る」という行為に命と信念を懸けながらも、少年の欲望を追い求め続けた芸術家の清々しい言葉の一つ一つに、時に笑い、時に感動した。
そんな感傷が胸にまだ残るなか、ホドロフスキー監督の新作「リアリティのダンス」を観てみることにした。
やっぱり、あんまよく分かんなかった。
【追記】
ちなみに「リアリティのダンス」は「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」に比べると大分平易な作品でした。
むしろ、ちょっと牙が抜けたような感じすら有りましたが、ホドロフスキーの映画であったことは確かです。
渋谷のアップリンクだとモザイクなしで観れると聞き、そこで観ました。オペラ母ちゃんの放尿シーンがバッチリ見えました(うん)
最近の映画だと、「太秦ライムライト」を観ようと思っていて結局見逃してしまったのが後悔だったのですが、六本木で追加上映されることが分かってホッとしています。
最近観たので興味深かったのはやっぱり「アクト・オブ・キリング」でしょうか。
ちなみに昨日は「日本のいちばん長い日」でしたね。
(映画ネタでシメたぞ!)
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